個展「ホームシック」Home-chic あとがき

おはようございます。前回のつづきです。

個展のテーマですが、日常生活での違和感(現在)+失った時間、時代への思慕(過去)の2つをイメージしていました。現在のほうは福島に移住して日々思っていることや、生活の上で普遍的なことをモチーフにしていて、過去のほうは病気で8年前に亡くなった母への後悔、申し訳なさ、母への愛情、懐かしさみたいなものが入り交じったものになりました。母はとても明るく、ギャグセンス抜群?のこども大好きな、人懐っこいけど繊細な部分もある人だったのですが、膵臓がんを患い、発覚したのが遅かったため60歳の若さでこの世を去りました。自分の中でずっと「おかあさん、ごめん。私がもっと気づいてあげられればよかったのに。こどもも見せられなくてごめん」という思いがあり、いまだに続いています。また生きていたらどんな話をするだろう、とも考えてしまいます。そして今はもう母はいないけれど、私を愛してくれていたのだろうかと確かめたくなってしまいます。そんな消化しきれない、母への複雑な思いが「homesick」(写真)に詰まっています。